【<Kawabata Week>河端選手インタビュー】 第4回:ラッキーがふっと湧いてくる。

日本自転車競技連盟(JCF)は、2018年の世界選手権男子ケイリン種目で日本チームに25年ぶりのメダルをもたらしたHPCJCの短距離アカデミーチームメンバー・河端朋之選手を、本人からの要請により、ナショナルチーム登録から解除しました。

河端選手はHPCJCが今の形になる前からナショナルチームの一員で、HPCJCと歩みを共にした、HPCJCの生き字引とも言える選手。そして、HPCJCのロールモデルともいえる選手で、世界選手権での銀メダル獲得により、HPCJCの将来への希望、扉を開いてくれた選手でもあります。

その河端選手へのリスペクトと感謝の気持ちを込めて、河端選手のここまでの自転車人生とHPCJCとの関わりを伺ったインタビューを全5回でお届けします。

第1回 :競輪だけでなく競技をやってみたい。(7月20日)
第2回 :思ってた以上にまだいけるなって。(7月21日)
第3回 :データのほうが、数字のほうが嘘はつかない。(7月22日)
第4回 :ラッキーがふっと湧いてくる。(7月23日)
第5回 :あとは僕が立ち上がるだけ。(7月24日)

 

第4回:ラッキーがふっと湧いてくる。

 

Q:全日本選手権でも3冠は達成されてるんですよね。

 

2012年ですね。それはですね、僕は結構ラッキーな道を歩んできてて(笑)まず、ジュニアアジア選手権、高校卒業後に参加した大会ですが、それも、最初は僕が出られる権利はなかったんですけど、アジア地区で、その時期にSARSが流行ったんです。それでアジア選手権の日程がズレてインターハイと被った事によって、インターハイか、アジア選か、どちらに出るかの判断を高校生たちがしなくてはならなくなった。それで、結構、インターハイに行くっていう人が何人かいて、僕が繰り上がってジュニアアジア選手権に行ったんですね。まず、そういうラッキーが。

 

 

Q:フッと湧いてきたわけですね(笑)

 

フッと湧いて、あれみたいな(笑)そこで他の選手や高校生に会ったりして競輪選手を目指すってことになったっていうのもあるし。そこからまた強化育成にポンッて選ばれるっていう。そして2012年の全日本選手権ですけど、そこが丁度ロンドンオリンピックの後だったんですよ。だから、オリンピック選手が出てない全日本選手権だった。そこで、鬼のいない間にタタタッてメダル獲っちゃって(笑)

 

 

Q:なるほど。面白い言い方ですね(笑)

 

ポンポンッていって、「俺できますよ」みたいなアピールして(笑)だから、運はあると思ってて。結局、自転車のワールドカップって世界選手権の予選だったんで、全然出てない選手とかもいるし、世界選っていうのが一番大きいタイトルなので、それで銀メダルを獲れたのは良かったと思ってます。でも、それからポンポンとメダル取ったかっていうと、やっぱり、ちょっと足踏みしてたかなと感じることもあります。ただ、自分の中ではどんどん力ついていってるっていう感覚はあったし、まだまだいけるっていう気持ちはあったんですけど、2020年の世界選の終わりでほぼ引退を決めてたんです、自分の中では、もう。

 

 

Q:そうなんですか。

 

世界選でダメだった時点でオリンピック代表には選ばれないっていうのは分かってたんで、引退だなと思ってたんですけど、リザーブのリザーブくらいの感じだったので、じゃあ、オリンピックまでいますって言ったら、オリンピックが1年延期になったので、今日まで1年こうやってここに。トレーニングの環境はめちゃくちゃいいですし、地元に帰ったらこんなにいいトレーニングはできないと思いますし、本当、支えてもらってるんで、いろんな人に。

 

 

Q:そうなんだろうなというふうに思います。選手にとってはすごくいい環境なんだろうなって。その分、トレーニングはハードだと思うんですけど。

トレーニング自体が計画的にできるっていうのもありますし、天候にも左右されないし。強烈な練習相手も沢山いるし(笑)とても良い環境だけど、僕もいつまでもいるわけにもいかない。今、僕がいるBは「アカデミー」って言って、本来若手選手が入るところなので、そこに僕があまり居続けるのもおかしな話になってくるし、どっかで切りよくとはずっと思ってたんです。若い選手、今、すごい強い子が出てきてるんで、自分がいなくても全然大丈夫なのは分かってるし。強い選手が出てきたのはHPCJCができたからなのかもしれないですね。

 

 

Q:HPCJCにA(ポディウム)とB(アカデミー)という仕組みができたことが良い方向に働いている?

 

そうですね。Aっていう強化がしっかりしたところと、それに行きたいっていうBの子たちが集まるシステムができた。そこの入れ替えが出てくるし、みんな上にあがりたいし。良い意味での競争が生まれてるのは、新しいシステムができたことによってなのかなとは思いますね。

 

 

明日に続きます